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「2006年 スイス」 過去の靴旅行記です 

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「2006 スイス」過去の靴旅行記です

2006年 「今度はスイスへ!学会&マイスター工房の旅」編

2006年11月1日より8日間の日程で、今度はスイスへ行ってまいりました・・・今回の誘い文句は、「スイスで学会をさっさと片付けて、ミラノに遊びに行く予定だけと、どうだ?」という素敵なもので、今回も即答で「行きます!」と返事をしてしまいました。

しかし、一週間後に「ミラノ、時間的にムリやな」「・・・」・・・とりあえず、出発だ!

バックパックの画像

いつものバックパック・・・
このバックを背負って行った国はもう7カ国目!

一日目~2006年11月1日/福岡 →大阪

 

「しかし、店を8日間も空けてしまっていいのだろうか・・・」という真っ当な感覚はすでにマヒし、さっさと荷造りを済ますと家人に挨拶し、機上の人に!
今回は関空より朝早い便でフランクフルトへ出発の為、前日に大阪入りしました。

今回のツアー同行者は茨城のキャッチボール・Ⅰ社長さんと大阪のモネ・テラモト・T社長さんいう業界の重鎮のお二人・・・私はダービーに手違いで出走したロバの気分です・・・。
 

プロペラ旅客機の画像

旅の最初は毎度のプロペラ機・・・
 

二日目~2006年11月2日/大阪 →ドイツ・フランクフルト →スイス・バーゼル

 

T社長と関空で待ち合わせし、両替などを済ますと出発ゲートへ・・・今回はルフトハンザを利用しました。

まぁ、もちろんエコノミーだったのですが、シートの背もたれが薄く、スペースは快適!飯も美味い!これで個人モニターがあれば・・・。

今回はノートPC持参だったのですが、なんとルフトハンザは機上でも無線LANでインターネット接続が可能との事。

クレジットカードで暗証番号キーを買うシステムなのですが、 いくら暗号化されてるとはいえ、ロシアの大地の上で自分のクレジットカード番号垂れ流すのもね~・・・根性ないので試さず仕舞いでした。
 

 
慣れとは怖いもので、あっという間に12時間経過・・・機はフランクフルトへ。

そして、2時間程トランジットし小型機に乗り換えると、1時間程で、スイス第二の都市バーゼルへ到着いたしました。

・・・しかし、日本人は信用が高いのでしょうか?今回の入国審査官はすごい!なんと、パスポートを開きませんでした!写真見なくていいのか?あっ、奥に引っ込んだ!終わりか?終わりなのか?はい、終わりでした。

去年、ドイツの入管で自動小銃構えたおっさんに荷物を全部出せ!と命令された過去が嘘のようです・・・ムムム。

その後、ホテルでⅠ社長とスイス在住暦20年の通訳・Y子さんと合流し、MBTシューズの懇談会へ・・・しかし、時差ぼけと和やかな雰囲気の中で気持ちよく舟をこいでしまい・・・途中で引き上げました。
 

 
寝る前にホテルの有料LAN(一日/1500円)に接続し、妻よりのメールを読んだら、私の金魚の水槽からボウフラが発生中との事・・・ とっとと、寝るか!

 

特急列車の画像

ラピュータだ!でも、興味なし!
 

パスポートコントロールの画像

問題のバーゼルの入管・・・
 

閑散とした空港の画像

空港のロビーです!し~ん・・・
 

ペットボトルのレモンティーの画像

異常に美味いレモンティーby生協
 

三日目~2006年11月3日/スイス・バーゼル IVO大会①

 

で、なぜ、今回はスイスに来たのかなのですが・・・ それはここバーゼルでIVOの世界大会が開かれるからなのです。
 

 
IVO JAPAN(日本整形靴技術協会)という組織があり、私は会員なのですが要は各国にあるIVO組織の会員が3年に一度集まり国際大会を開くこととなっており、前回は東京で行われました。
この大会では整形靴業界の最新の学術論文の発表や機器・靴の展示などが行われ、これに参加すると世界の最先端が実感できる仕組みとなっています。

私は今回、特に目的があって、

①グラインダーマシン(靴を削って加工する為の機械)を買い換えたい
②歩行分析用のスキャンシステムを将来的に買い換えたい

という下見を兼ねての参加でした。

だって、グラインダーマシンとかモーターと集塵機がついてるだけの鉄の塊なのに「200万!」ぐらいするんですよ!思いつきで買えません!スキャンシステムにいたっては「400万!」ですよ!!ドロボー!!

さて、今回の大会は過去なかった程のボリュームらしく、学術発表の演題もてんこ盛り・・・1人の持ち時間が7分という短いスパンで進行されておりまして、通常だと10分程度はほしいところ・・・。
いいテーマが沢山あったのにほぼ、尻切れトンボでおしまいという感じで、その点は非常に残念でした。
 

 
話し変わって、同行させていただいたお二人の凄さを実感したエピソードがあって、それは会場をⅠ社長とT社長が進もうとすると、すれ違うマイスター連中から呼び止められて、それが続いて前に進めないのです。

マイスター「オウ!Ⅰサン、Tサン・・・(何か言いたいらしい・・・)」
Ⅰ社長「オウ!ヤーヤー(同じく)」
T社長「Y子さん、どこや~!通訳せんか~」
私「いっ、いません・・・」
「オウオウ!」「オウオウ!」

と、会話にはならないものの、さすが日本のコンフォートを黎明期から支えてきただけあって凄い人脈でした。
 

 
夜は会場を移して楽団まで入ったそれは盛大なパティーが開かれました。

そこで、 「あまりのおいしさにスイス人が全部飲んでしまうので輸出されない」という伝説のあるスイスワインを芋焼酎党の私が味あわさせていただいたのですが・・・沢山飲めばそれはただのアルコール・・・記憶が途切れてホテルに帰って寝てしまいました・・・。
しかし、ホント、よく寝るな~昔は興奮して寝れなかったのにな~・・・。

 

スイス・バーゼルのメッセの画像

いらっしゃいませ!
 

多数の学会参加者の画像

日本人軍団・・・知ってる人ばかりなり
 

聴講する学会参加者の画像

時間制限により殺伐とした会場
 

男性の後ろ姿の画像

マイヘッド・・・ハゲてません!
 

集合写真の画像

Y子さ~ん!
 

パーティーの画像

チークタイムもあるよん!(ウソ)
 

四日目~2006年11月4日/スイス・バーゼル IVO大会②

 

「今回の目的はマシンの物色・・・」という事でまず、グラインダーマシンから!

①ハルド社/ドイツ
戦前からデザインが変わってないんじゃないのか?というような進化を無視したシーラカンスさが売り!質実剛健!店が火事になってもこの機械だけは無事に焼け残りそうな堅牢性もステキ!いかにもドイツと言うイメージか・・・ヨーロッパのトップブランドです。

②ヨス・アメリカ社/オランダ
男心をくすぐるホビー性!デザインの良さと多機能ぶりは他の追随を許さぬものがあります。
本体の上下機能とか吸い込み口のセンサー開閉とか、あとボタンが関数電卓並みにたくさん付いていて、変なスイッチを押すと 自爆しそうな雰囲気です。
このマシンを3台ぐらい並べれば気分は秘密基地!写真撮り忘れたけどな!
 

 
ブツを見ているだけで、目がキラキラしてしまい、俺も引き返せないところまで来てしまったなと自覚したところでフットスキャンへ!

メーカー「職業は?」
私「靴屋です」
メーカー「このシステムは医療向けです・・・高価です・・・」
私「・・・」

と、交渉は簡単に決裂してしまいましたが、実は目をつけているベルギーのメーカーがあるのでそこの資料をゲット! 次回のIVOに参加する為の理由にしようと密かに心に決めました。

盛況だった大会も終了です。次回はアムステルダム(?)との事。2度ほど行った事のある街なので、なんだウイーンじゃないのかよと悪態をつきつつ幕となりました。
 

 
さて、バーゼルは時を同じくしてメッセ(産業祭)の真っ最中・・・移動遊園地や企業のいろいろな出店など街自体が華やかなお祭りのような雰囲気です。

そしてここで登場するのが、 スイス・オーソペディーシューマッハ界一のいい男「ベアート・アマンさん」です。

アマンさんは、分かりやすく言うと国家資格である「整形靴職人のマイスター(親方)」の資格を持たれた職人さんです。
マイスター制度は主に中欧地域を中心とした職業間の高度な技術の伝承を目的とした徒弟制度から派生したものです。

このような制度がその国の文化の礎となると思うのですが・・・某日本とは大違いですな。

アマンさんは以前、日本におられた時期があり、その際に講師として GOSR に携わって頂き、その縁でスイスに戻られた今も会としても交流が続いていいます。

そのアマンさんもメッセにお店(出店?)を出展されており、メインはスイスブランドの「MBTシューズ」でしたが・・・いや~盛況!盛況!3万円近い靴がポンポン売れてました。

いやしかし、メッセの盛り上がりはハンパでなく、人・人・人の波・・なかなか、海外のお祭りというものに遭遇できるチャンスも少ないし、こんなに沢山のスイスの小売業を見れる機会もないだろうしと興味深く見物させて頂きました。

・・・その日のディナーはアマンさんに以前は監獄だったところを改修したという名所のレストランに連れて行って頂いて、伝統的なスイス料理を頂きました・・・美味・美味!
 
展示会の画像

ハルドのブース・・・ちっちゃ!
 

靴加工機械の画像

マニアにはたまらん一枚
 

歩行測定器の加増

個人的にPS3よりほしい一台
 

展示会場の画像

「さぁ、ドレスデンに帰るか」(ウソ)
 

移動遊園地の画像

移動式絶叫マシン
 

靴店の画像

このショップに投資したい!
 

展示会場の画像

習性で接客してしまうⅠ社長
 

集合写真の画像

ビールも美味いよん

グミ販売ブースの画像

恐怖・・・すべてグミです!

微妙なキャラクターの画像

微妙なキャラクター その1

微妙キャラの画像

微妙キャラ2 お前温度分かるのか?

五日目~2006年11月5日/スイス・バーゼル →インターラッケン

 

IVO大会も終わりと言うことで、本日はアマンさんに終日セミナーをお願いいたしました。

主な内容は、

・アマンさんがIVO大会の演題として発表された「ジャイロ(3次元センサー)を併用したフットスキャンの概要」
・MBTシューズに関連して、マサイバーなどの用具を利用した新しいフィットネストレーニングについて
・業界最新の測定機器・○○システム(伏字です)の活用について
・アマンさんの実践されている最新の靴調整の理論について

などなど・・・盛り沢山!勉強になるな~これだけでも来た甲斐があるな~あと、3日ぐらいいたい・・・と思わせるものでした。

まぁ、お分かりと思いますが詳しい内容は行ったもの勝ちと言うことで秘密です。
 

 
で、セミナー終了後に事件が・・・メッセでごった返すなか、食事を済ませカクテルでも飲もうとバーゼルのシンボル的な高層タワーに行って、時計を見たら・・・インターラッケンに向かう列車の時間まであと20分しかない・・・。

距離的に・・・ムリ・ムリ・ムリという感じ!しかし、アマンさんの車でかなり無理をお願いしてバーゼル駅裏口に発車1分前に到着!間に合うのか?いや、ムリだろ・・・ と思ったら、アマンさんが凄く重いはずのスーツケースを2つも脇に抱えて裏口の急な階段を猛ダッシュ!これに続けと4人でダッシュ!なんとか、定時に列車に滑り込めました。

さすが、スイス・オーソペディーシューマッハ界一のいい男!感謝!ダンケシェーン!

アマンさんとはここでお別れです・・・しかし、いまだに間に合ったのが信じられん・・・あぁ、感謝!

この後、疲れつつ列車でインターラッケンへ・・・で、ホテルに着くとどろどろになって寝ました。

 

工具を使ったロゴの画像

工具を使ったロゴ ハイセンス!
 
 

靴セミナーの画像

こんな事も出来るのか・・・ザワザワ・・・
 

靴工房の画像

ヨーロッパ最先端!目の正月!
 

足の触診の画像

ここだ!いや、違うここだ!
 

移動遊園地の画像

明日は全て、撤去・移動します

パスタの画像

昼食・芸術的パスタ

六日目~2006年11月6日/スイス・インターラッケン

 

「スイスに来てここに行かない人はいるのだろうか?」というぐらい有名なのはユングフラウヨッホ!別名、トップオブヨーロッパです。
 
まぁ、スイス観光のハイライトですな・・・次の日はまた、移動しないといけないので一日だけフリーデーにさせていただきました。
 


 
インターラッケンから通常の電車でクライネシャイデックへ・・・そこからユングフラウ登山鉄道へ乗り換えます。
 
ユングフラウヨッホ駅はヨーロッパで一番高いところにある鉄道駅で、標高は3454mと富士山より少し低いぐらいの場所にあります。
列車は結構な傾斜を登るため、アブト式といわれる車輪以外に車体の下にギアのようなものを装備していて、本体を巻き上げる仕組みになっています。
 
で、一番の売りは・・・景色!そう、景色です!いい加減にカメラを構えても絵葉書に使えそうなクオリティーのものが撮れます!感動した!
 
ありがたいことにユングフラウヨッホから展望施設に上がってみると、きれいに晴れて眺めも最高でした。
ですが、高地の為、高山病の初期症状みたいな息切れとめまいが・・・そのまま、屋外に出てみると突風と強烈な寒波が・・・急いで屋内に戻り、ココアで暖を取りました。
 
しかし、上りの列車は貸切かというぐらい中国の人が多かったのですが、皆さん元気!高山病をものともせず、食堂を占領しパクパクと食事されてました・・・日本人にとって21世紀はつらい時代になりそうね・・・。
 
帰りは途中の駅からぐるりと円を書くように別ルートで戻ってきました。
そして、ホテルについて看板をよく見ると・・・
 
「おぉ!5つ星ホテルだったのか!」
 

地図看板の前に立つ女性の画像

お前らしっかりついて来いよ!(ウソ!)
 

アルプスの山小屋の画像

ハイジ~!
 

スイスの山々と山岳列車の画像

このまま年賀状に使えますな
 

スイスの雪山の画像

寒い!突風でヅラが飛びそうだ!
  

集合写真の画像

笑って!と言われても酸欠です・・・

チチヤスの看板の画像

標高3454mになぜかチチヤス?

スイスの山々の画像

年賀状候補 その2

5つ星ホテルの看板の画像

今度来るときは星なしで相部屋・・・

七日目~2006年11月7日/スイス・インターラッケン →ブリエンツ →ルッツェルン

 
本日のミッションは「木彫り村にて店のディスプレイを探せ!」です。

感性の高いディスプレイを店を飾ることにより、感度の高いヨーロッパ製の靴が引き立つと言うもの!
ここブリエンツは別名・木彫り村と呼ばれ、中欧でも珍しい木彫りマイスターの学校があります。

しかし、技術を高めれば付加価値も高まると言うのか・・・高くて買えません!

コブシ位の像で10万円とか、これはと思うと150万!とか・・・お前はハルドか!

施設の方に案内していただいたのですが、「へー」とか「ほー」とか言うのが関の山・・・後ずさりで学校を出ました。

 

スイスの村にある銅像の画像

村入り口の像・由来は・・・知らん!
 

木彫りの熊とベンチの画像

木彫り熊と私・ちなみに熊は左・・・
 

木工工房の画像

中欧の職人は道具の種類が多い! 

集合写真の画像

「へー」「ほー」「へー」「ほー」

そして、お昼から観光都市である ルツェルンへ移動しました。

観光都市らしく、ブランドショップや専門店が数多く、ランダムに靴専門店を訪問しました・・・が、アポイントなしなので写真は無し!
ここでもディスプレイの小物を探し、なぜか私は靴べらをゲットしました・・・が、帰国するまで、ひたすらじゃまでした。

そして、最後の夜は韓国料理で閉め!プルコギ美味かった!で、寝た!

 

ルッチェルンの湖畔の画像

店周りに忙しく、写真撮り忘れた・・・
 

八日目~2006年11月8日/スイス・ルツェルン →チューリッヒ →ドイツ・フランクフルト →関空 →福岡

 

実り多い今回の旅も後は帰るだけです。朝早い電車で通勤客に囲まれながら、チューリッヒへ到着!

事前にY子さんに、テロの警戒で持ち込み荷物の重量制限が異常に厳しくなっていると言われていたにもかかわらず、私は5キロオーバー、T社長は10キロ以上オーバーでストップ・・・手荷物に梱包し直しましたが過去ない位厳しかったです。

さて、最初と同じく慣れとは本当に恐ろしいもので機上の人となると、寝て食べて寝て食べての繰り返しであっという間に関空に到着・・・解散となりました。

最後に若輩者の私に惜しみなくご自分の知識を分け与え、かつ、すばらしい経験を共有させて頂いた、Ⅰ社長とT社長に最大級の感謝を・・・また、親身にサポートして頂いたY子さんにも感謝!

皆様、本当にありがとうございました!

また、ヨーロッパでご一緒できる日を楽しみに筆をおかせて頂きます。

 

空港のカウンターの画像

「まからんか?」「まからんな~・・・」
 

スイスの湖畔の画像

車窓から見た素敵にスイス的な風景
 

番外編  ハルドボールの呪い・・・

IVOの時にハルドのブースでマシンを買うかもと言ったら営業の人がニコニコしながら、
「ありがとう!あげるよ!」
と、ハルドのロゴ入りのバレーボールをくれました・・・私は、
「いや~、ダンケ!ダンケ!」

と頂いたのですが、実は デカイ!ジャマ!だいたい、バレーやんないし・・・と、アマンさんの工房にお飾りして (捨てて?)きました・・・が、なぜかその瞬間から喉が痛くなって、帰国してもう駄目!高熱が出て3日間寝込んでしまいました・・・スマン、ハルド・・・本体買うから許してくれ・・・。

 

スーツケースの画像

在りし日のハルドボール・・・