「2010/05/18~19 兵庫県」 中編

5月18日(火)午後3時~兵庫県・姫路市
前回に引き続き「大日産業」さんでのなめしの工程の続きです。

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下処理された「皮っぽい革」はここで染色され「タンニンなめしの革」に仕上がっていきます。

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この工程で使う機械は大型で、小学校のプールぐらいの大きさがありベルトコンベアで革が吸い込まれていきます。

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機械に搬入された革は、高速で回転するルーレットみたいなところにセットされ、染料を塗布されます。

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その後、革はトンネルのようなところを通りながら、染料の定着・乾燥の工程に入ります。

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機械からで出来て仕上がった革や水気を抜いている革が工場内をひらひらと舞っています。

今回見学させていただいた時期は陽気の良い頃だったのですが、真夏や真冬は本当に大変な現場なんだろな~・・・普段、エアコンの効いた店舗にいる虚弱な私には無理そうです。

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・・・で仕上がった「革」がこれ!本当に綺麗です!

革のなめし方はいろいろなやり方があるのですが、タンニンなめしは季節や原皮の違いに対して、手順や工程を変えたりのノウハウとその工程にかかる手間が多く、レベルの高い工場でないとこんなに綺麗に製品化できないなめし方です。

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貴重なお時間をいただきました「Oオーナー様・奥様」、また、ご子息の「O様」ありがとうございました。

特に「O様」はイギリスのなめし工場に留学に行かれていたそうで、その博識な知識で丁寧な説明を頂きました・・・こんな不景気なご時世ですが、良い技術や商品はそのようなものを超越して必要とされているという良いお見本でした・・・本当に感謝です。

5月18日(火)午後6時~兵庫県・神戸市
場所を神戸市内のホテルに移し、勉強会&懇親会です。

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また、懇親会の後も大部屋に集まって、皆さんで業界の話題など・・・私は午前1時でギブアップ!そしてまたその後、皆さんはラーメンを食べに行かれたそうで・・・虚弱ですいません!

「2010/05/18~19 兵庫県」 前編

5月18日(火)午後1時~兵庫県・須磨海浜公園駅
本日は、「山口屋さん」「N.I.Cさん」プレゼンツの年に一度の関西セミナーの日となっております。

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参加メンバーは「N.I.Cさん」の靴を扱う、販売店の皆さまを中心とした靴業界関係者の皆さま・・・まずは、最初の目的地に向けて須磨海浜公園駅に集合!車に分乗し、一路、姫路市を目指します。

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やってまいりましたのは、「タンニンなめし」を中心に皮革を生産されている「大日産業」さんです・・・今回のセミナーは靴作りの重要なアイテムである「革」より始まります。

・・・ところで皆さま、雨の後などに靴が白い粉を吹いて不思議に思われた事がないでしょうか?それはなぜかというと・・・

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答えは、原皮が「塩漬け」で輸入されてくるから!・・・目的は腐敗防止なのですが、この話は有名で知識としては知っていたのですが、実際に見たのは初めてでした・・・しかし、この固まりは本当に牛さんなのか?

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・・・と、広げてみるといつもの白と黒のグラデーション模様・・・やはり牛さん・・・ホルスタインの皮でした。

このまま、部屋に絨毯として敷くと良い感じ!と言いたいのですがさすがに原皮だけあって、残念ながら「まだ、肉っぽい匂い」がします・・・。

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最初の工程は、この原皮を巨大なビヤ樽状のマシンで回転させ、毛や残った肉を処理します・・・マシンのなかはこんな感じ・・・。

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ドラム型洗濯機チックの内部が回転し、そこに水や溶液を加え、皮を革へ変える最初のステップが始まるのです。

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この様な下処理を経て出来上がってきたものがこちらです・・・しかし、まだ「ブチ」が残っていますね・・・つまり、この部分が「黒い毛」の部分だったと言うことです。

さて、ここからまた次の工程へ入っていくのですが、本日も店舗が忙しく・・・また、次回とさせて頂きます! ~ 続きます ~