「11. 社長ブログ」カテゴリーアーカイブ

「フィッティングチェアー」のお話

「こんにちは、私はドイツから来たフィッティングチェアーです! なりは小さいけど、お宅のソファーが全部買えるぐらいの高級品なのよ♪」

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と、イスが言っているかどうかは解りませんが、普通の方は「これイス?」とお思いでしょう・・・これは靴屋さんの重要なアイテムの一つで・・・

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この様に腰掛けて、お客様に靴をお履かせしながら「足と靴のフィッティングをチェックする為のイス」なのです。

ヨーロッパの靴屋さんに行くと当たり前にあるものなのですが、日本ではなかなかね~・・・逆に、これが置いてあるとそこは「靴専門店」であるひとつの証明とも言えます。

靴専門店と書いたのですが・・・実は今回あるドクターよりの御用命で「これは診療に必要なアイテム」であるという卓越したご判断のもと、当方で調達をさせて頂いた一品です。

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しかし、ヨーロッパ製にありがちな・・・というか製品としてツメが甘く「4本の足の長さが微妙に違ったり、足の底面も木製の為にかなり滑る」と言うお茶目な欠点があり、どうするかというと?

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「だったら、削ってしまえ!」という短絡思考で靴の調整用のグラインダーマシンでダイナミックにカット!

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お次は滑り止め対策として、靴用の底材を切り取って・・・

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ボンドをぬりぬり・・・

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乾燥したボンドをヒーターでしっかり活性化させて・・・

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ハンマーでトントンと接着しま~す♪

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最後は、はみ出したボンドを拭き取って・・・お終いです。

たまにイタリア製の高級ブランドのパンプスの修理などするのですが・・・左右の幅やヒールの形状、ひどいときはヒールの高さまで違うときがあります。

しかし!なのに!このお靴を床に置いて眺めてみると「凜」とした風格があり、トータルとしては完成された美しい靴なのです。

ツメは甘くても全体で見ると、やはり素晴らしいヨーロッパプロダクツ・・・そこには「ちっ!しょうがね~な~」と言いつつ細かく手を入れる自分がいます・・・そんな風に生涯、ヨーロッパの靴に魅入られて過ごしていくのだろな~・・・。

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さて、パッキングも終わりましたのでドクターのもとへお届けします。

ご許可がおりれば、いつか、その嫁入り先も取材してみたく思います・・・達者でな~!!

*来週の火曜日の更新はお休みします

健康靴専門店の舞台裏~マテリアル(靴資材)の整理棚を作りました

最近、私の周りで店舗の増設や新設をされる靴屋さんがおられるので、身内ネタとしてマテリアル(靴資材)の整理棚を作りましたのでご報告します。

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以前は靴の収納什器の上に「山積み」していたのですが、やはり使いづらいと言うことで大工さんにこの様な棚を作ってもらいました。

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高さも変えれるようにストッパー付き・・・下から、

○ミッドソール用のEVA等のマテリアル
○ミッドソール・インソール用の各種クッション材
○インソール用のテルミットなどの熱可塑材
○インソール用の熱可塑性のEVA/各種コルク
○インソール用のマルチフォーム・プラスターゾーテ・レザーなどのトップ材
○アウトソール用の各種マテリアル

と、「6分類/90種類」(思ったより多かった!)の材料を管理いたしております。

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全体図はこんな感じです(あと、インソールなどもネット什器につるして管理)

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お客様ひとりひとりの足の個性に対応する為に、その倉庫には靴の在庫以外にもこの様なマテリアル(靴資材)がギッチリ詰まっているのが健康靴専門店です。

そして、この中からふさわしいものを選択し、加工調整して最良の状態に仕上げていくのが「私の仕事」です。

今回は、靴とは全く関係の無いようでいて、実は履きやすさとか歩きやすさを支えている「健康靴専門店の舞台裏」のお話しでした・・・しかし、多少マニアック過ぎる内容でしたでしょうか~・・・今回は「フェチ向け」ですね~・・・。