そろそろ、我々の靴業界では「展示会のシーズン」が始まります。
仕入れないといけないのは・・・次のシーズンのブーツ!ではなく、来年春夏分のサンダルなどです。
ここで仕入れるものを決めて、メーカーさんや代理店さんで集計して・材料調達・生産が始まり、まだ寒い時期の2月ぐらいに当店へその商品の入荷が始まります。
まぁ、今は暑いのでサンダルと言われると、逆に良い感じなのですが・・・会社としては、もう次のステップの始まりという感じです。
そして、その仕入れ業務の中でも、もっとも時間もお金も手間もかかるもの・・・それはスバリ、海外仕入れです。
会社として参加しているのは、毎春・秋にドイツ・デュセルドルフで開催される「GDS展示会」です。
展示会の招待状も届いており、あと10日ぐらいでドイツ行きなのですが・・・そう言えば、日々の業務に忙殺されて・・・完全に忘れていました。
まぁ、航空チケットもホテルの手配もかなり早い時期に申し込みを終わらせており、そちらの心配はないのですが。
こちらは最初に参加した時の・・・なんと2004年の写真です。
この時は見学のみでしたが、幕張メッセ並みの建物が同じ敷地内に8つぐらいあり、その全てが靴の展示ブースです。
ドイツ、ヨーロッパにとどまらず世界中より、色々なブランドが参加してくる「大規模展示」です。
これと前後して、イタリア・ミラノで「MICAM」といいう展示会が開催され、以前は出展社数などをGDSと競っていたのですが・・・今のドイツ経済を考えると、こちらに軍配が上がると思います。
(こちらは前回3月の仕入れ・・・子供靴のサンプルで机が山盛りです)
まぁ、ここまで事情通のようなことを書いてきたのですが・・・実際の仕入れを行ったのは、去年の9月が初めてでした(最初の3回は見学のみ)。
それで言うと、次回で実際の海外仕入れは3回目なのですが、感想としては「何かやっと色々とわかってきたな~」という感じです。
どのような商品がお客様に喜んで頂けたかなどのフィールドバックや商品入荷・支払いなどのタイミングなどが、頭でなく体でわかってきたので、次回以降はかなりいい仕入れができそうな確信がございます。
それと個人としての海外仕入れの一番の醍醐味・・・それは、実際に企画・生産している現地のメーカーの皆様と話すことができる事です。
彼らの哲学や靴作りへの信念を聞いているだけで、「こうゆうところに来れる靴屋になれて良かったな~」と人生の幸せを感じますし、そして、当店のお客様のご要望をダイレクトに伝える事ができる本当に貴重な機会です。
日本の世間一般で言うと、靴は使い捨てでカジュアル的なデザインのみに目が向くことが多く、かつ、安価であることが求めら、また、その様な靴が市場を席巻しているのが現実です。
しかし、ヨーロッパを起源とする靴には各国独自の文化があり、前述の哲学や信念があります。
日本の流通業のなかで、希少生物となってしまった感のある「当店 = 靴専門店」は、この様な文化をリスペクトし、かつ、妥協ない仕入れを行い本当に良い靴をお客様にお届けする道をこれからも進んで行きたく考えます。
文化に裏打ちされた本物の靴たちには魔法がかかっており、歩くことの楽しさや心地よさ、履くことの誇らしさや楽しさがハッキリと存在します・・・それこそが靴であるということを今後も希少生物ながら発信して行きたく、それには「海外仕入れ」というものが、本当に重要な手段であると言えます。
まぁ、それと向こうで色々な美味しい物も食べれますしね~!
さて、いつにもまして長文になってしまいましたので、本日はここまでしたく・・・しかし、私は講演などで喋る事はからっきしなのですが、文章を書けと言われたら無限に書ける気がします。
しかし、来年2月のIVO福岡大会の大会長の任もあり、そんな言い訳が通るわけもなく・・・とりあえず、あとしばらくしたらドイツに逃亡させて頂きま~す!
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☆重要なお知らせ・・・8月24日(金)は仕入れ業務のため「臨時定休日」とさせて頂きます