「40.サービス」カテゴリーアーカイブ

パンプスの消音ヒール加工

さて、本日は前回のケガがまだ癒えないのと、東京出張よりの朝帰りで疲労気味なので短めです。
今回の靴加工はパンプス特有の「コツコツ音」をヒールの材質を交換することで解消するという内容です。

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一般的にパンプスのヒール材は、摩擦に強い硬い材質のものが使われます。

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実はこれプラグ形式になっていまして、取り外すことが可能です。
それを今回は取り外して、ヒール修理用のゴムシートで消音に特化した材質に交換します。

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日本製の材料で、名前は・・・えぇ~っと「オトシナイーン」「シズカーン」とか、コジャレたネーミングだったような気がします・・・忘れた・・・。

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で、これを接着しグラインダーマシンのリングカッターで綺麗に仕上げます。

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仕上がりはこんな感じ・・・この材質だとパンプス独特の「コツコツ音」は致しません。
加工料金は「1500円程度」、多少の欠点としては、素材自体の柔らかさより、少しだけヒール修理のサイクルが早くなるぐらいです。

音など特にですが、靴加工で「まぁ、こんなことは出来ないだろう」というような事は大体できますので、お気軽にお問い合わせの程をお待ち致しております。

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靴の甲パット作成です

春夏物のシーズンということで、たいへん忙しくさせて頂いておりますが、その合間をぬって工房での作業もこなしております。
本日は靴の甲べロの部分にパットを貼り付ける作業の実況でございます。

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お題はこちらのフィンコンフォートのショートブーツです。
お客様によっては、甲の低い方や細い方(片足だけとかも)がおられ、その個性に合わせて靴を微調整する必要があります。

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今回は「プラスターゾーテ」というマテリアルで、その甲パットを作成します。
甲パットの作成も今回の様なやり方から、いったん甲のパーツのミシン糸を抜いて中に柔らかい詰め物をして、再度ミシンをかける方法など、目的やご予算で使い分けています。

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まずは甲パットの形状に合わせてプラスターゾーテをカットします。

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で、靴とそのマテリアルにボンドを塗ります。

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十分に乾燥させて、ヒーターで温めてから足なりに形状をつけて張り付けます。

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手で圧着中・・・そして、余分な部分をカットします。

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グラインダーマシンで、フチをアール状に綺麗に仕上げます。

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で、出来上がりです・・・簡単な工程ですけど、剥がれたりもありません。
そして、プラスターゾーテは適度にフカフカで心地よい素材です。

本当に色々なやり方があるのですが、今回は履いて頂いた後で部分的な厚みなどを調整できるように、プラスターゾーテを使った加工を行いました。
いろいろな足の個性に合わせて、引き出しはたくさん持っているつもりです・・・引き出しとは「靴の加工・調整の技術」のことであり、ほんの小さな加工でもそれが適正であれば、足と靴のマッチングを飛躍的に向上させることが可能です。

祖父の代は靴工房として当たり前にこの様な作業を生業とし、靴店3代目の私もより深く本道を極めるべく、今後も精進して参りたく思います・・・靴でお悩みの皆様は、ぜひ当店の技術をご活用下さい!

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